管理職が全下野労組に復帰

 たびたびこのブログでも報告してきた栃木県の地方紙「下野新聞」の全下野新聞労働組合が闘っている「印刷部門別会社化・社員転籍」反対闘争で、同労組から画期的な知らせが届いた。管理職(部長代理級)就任に伴い、社内慣行によって組合を脱退していた前委員長が、組合に再加入した。同労組によると、社内から民主的な雰囲気がなくなりつつあることに危機感を抱いてのことだという(詳しくは全下野労組のブログ「闘争日記!」へ)。
 「管理職になったら労組脱退」は世間一般で半ば常識のように思われているけれども、何ら根拠はない。ただ、労使間の慣行というだけ。労働組合法上も組合員資格に疑義が生じるのは、経営側の利益を代表する立場にある人だけだ。平均的な新聞社の組織で言えば、組合員資格がないのは役員かせいぜい局長、局次長までではないだろうか。部長だって人事考課はするけれども、最終の考課権限はさらにその上の局長、役員クラスが握っている。つまり会社の使用人であって、経営意思を体現する立場ではない。
 全下野労組の前委員長の決断は、企業人として異例のことであることは間違いがない。本当に敬意を表したい。わたしの身近でも、管理職になった途端に「人が変わったのではないか」と思うほどに豹変してしまう人を、嫌というほど見てきた。そういう人に限って、酒の場では「最近は組合もダメになったな」などと言う。しかし、職制として発言できる機会があっても黙っているか、キレイごとを言っているかのどちらかが圧倒的に多い。管理職になっても良心から発言し、行動する人は残念ながら極めてわずかだ。
 世の管理職の皆さん。会社に身も心も捧げて、良心をごまかしながら働くのはやめましょう。「おかしい」と思ったら「おかしい」と声を上げる、その自由を保障するのが労働組合だ。現場から声が出なくなったら、その組織は多分、根腐れている。地域の言論を守ろうとする後輩たちに呼応して、声を上げようと決断した前委員長のような方がいらっしゃる限り、まだまだ大丈夫だと思う。
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by news-worker | 2005-12-17 01:56 | 全下野新聞労組の闘争  

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