「放送レポート」に対談「記者クラブを出よ」収録

 c0070855_11292542.jpg
 以前のエントリーでも報告した(ココ「記者クラブ改革」)が、メディア総合研究所の依頼でフリージャーナリストの寺澤有さんと行った対談「記者クラブを出よ」が、同研究所発行の「放送レポート」1月号に掲載された。
 対談を読み返して思うのだが、記者クラブ問題は、その中に今の大手メディアの問題すべてを内包しているように思う。あえてそれをひと言で言えば、「自分たちは特別」という選別意識だろうか。記者クラブは改革が叫ばれてきたが、「新聞協会に加盟している報道機関」という記者クラブへの加盟の基準だけは頑として動かなかった。せいぜい、新聞協会加盟に準じる扱いとして、外国報道機関に拡大されただけだ。
 実は、企業としてのマスメディアはまさに「特別な存在」だ。NHKが公共放送として視聴者の受信料を基に経営が成り立っているのは分かりやすいが、民放も政府から放送法、電波法に基づき「公共性」「公正中立」の観点から強力な指導・監督を受ける。新聞は政府・権力とは基本的にフリーの関係だが、著作物再販制度という特権を享受している。やはり特別な「言論商品」の扱いを受けているのだ。この点は書籍・雑誌も同様だ。
 その「特別な存在」とは、各メディアの「公共性」そのものにほかならない。各メディアが自らの公共性を自覚し、その社会的責任をきちんと果たしているのであれば問題はない。記者クラブも、NHKの受信料も、新聞の再販制度も、「特別な存在」であることの意識が鈍化し、既得権益化してしまっているから問題ではないかと思う。
 個人的な見解を言えば、わたしは記者クラブは必要だと思うし、新聞の再販も必要だと思う。民営化論議が始まっているがNHKも公共放送として残った方がいい。しかし、記者クラブにしても再販にしても、掲げる理想と現状とは大きなかい離がある。メディアの「公共性」が実現されていない。そこが問題だし、メディアの危機だ。わたしたちメディアの内部にいる人間は、まずそのことを自覚しなければならない。そして、市民とともに歩むメディアに変わっていかなければならない。
 さて、放送レポート1月号は定価500円。全国の書店で注文できるそうです。
[PR]

by news-worker | 2006-01-02 11:34 | メディア  

<< 「格差社会」報道 現役デスク、記者座談会「今、憲... >>