契約社員の記者3人が正社員に復帰~宮古毎日労組

 以前のエントリーでも何回か紹介(ここなど)した沖縄県・宮古島の地域紙「宮古毎日新聞」の労働組合のその後。きょう(19日)、第2回の団体交渉が開かれ、わたしも上部団体の立場で前回の初団交に引き続き出席した。
 5月の労組結成通告と同時に会社に提出していた要求のうち、いくつかに回答があった。正社員から契約社員に身分を変更されていた記者職3人(うち1人は労組委員長)について、会社は正社員に戻すと回答。また、契約社員として採用した従業員についても、3年以上の勤務実績があり、本人が希望する場合は正社員とすることを検討することも約束した。
 これは労働組合を立ち上げたからこその成果と言っていい。3人は契約社員への身分変更を納得して受け入れていたわけではない。断れば職を失うことになるかもしれないと考え、おかしいと思いながらも、不満に思いながらも従っていた。労働組合ができたことによって、個人の弱い立場では口にできなかった思いを会社にぶつけることができた。
 団交では、労働組合活動の保障をめぐっても①職場での労組関係文書の配布(ただし勤務時間外)②組合ファクス設置スペースの提供③掲示板1箇所の提供-などの前進回答があった。一方で、空き時間の会社会議室の利用はかたくなに拒否。理由もまったく納得できない。とりあえず、合意できなかった点は次回以降も話し合いを続けることとした。
 超ワンマン経営を続けてきた社長は、組合結成通告からそろそろ1カ月が経つ今も組合への警戒心は消えていない、という印象。それも無理はないかもしれない。しかし、前回の団交に比べれば、労働組合とは何なのかを少し理解した様子もうかがえた。また、従業員を個別に呼んで組合敵視の発言をするようなことも最近はなくなっている。団体交渉にも応じ、賃金制度や職制の整備もそれなりに検討している様子がうかがえる。「組合結成→いきなり弾圧→即、争議入り」という最悪のシミュレーションも用意しての組合立ち上げだったが、最初の1カ月はまずまず、と言ったところだろうか。

 カテゴリーに「宮古毎日新聞労組の挑戦」を新設した。宮古毎日労組は、最初から正社員だけでなく契約社員やパートも組織化して発足した。雇用形態の違いを超えて団結するその先進性は、労働組合という権利にどこまで可能性があるかを追求するチャレンジだ。過去の関連エントリーは、同カテゴリーを参照いただきたい。
 
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 写真は19日早朝の宮古島の朝焼け。日中は青空が広がり、気温も30度。セミの声が梅雨明けを思わせた。
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by news-worker | 2006-06-20 01:42 | 宮古毎日新聞労組の挑戦  

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