2005年 12月 08日 ( 1 )

 

放送の「市場開放」「『公共性』の放棄」を始めるつもりか

 7日の新聞各紙朝刊が一斉に伝えたが、竹中平蔵総務相が6日の記者会見で、放送・通信の融合推進を検討する総務相直轄の有識者懇談会を月内に発足させると表明した。主な標的はNHK。政府の経済財政諮問会議でもNHK〝改革〟が議論されているという。経済ニュースには明るい方ではないのだが、郵政民営化に代表される小泉政権の「改革路線」が、放送メディアにも本格的に向けられ始めた、ということだと思う。
 東京新聞経済面に「反対封じへ〝竹中演出〟」の見出しを取って掲載されたサイド記事(ネット上では見当たらなかった)によると、記者会見で竹中総務相はさまざまなことを話したようだ。いわく「なぜNHKでこんなに不祥事が続くのか」「なぜ、インターネットでテレビの生放送が見られないのか」「なぜ、タイム・ワーナーみたいな大企業が日本にはないのか」「海外に行くと米CNNや英BBC放送のように外国に情報発信している国があるのに、日本はほとんど見られない」。東京新聞記者はその様子を「予想される激しい『抵抗』を乗り切るには、『素朴な疑問』に訴え、国民の支持を取り付けるのが早道と心得ているようだ」と評している。有識者懇談会の設置も、事前に総務省の事務方はいっさい知らされていなかったという。
 確かに放送局と電波行政を握る総務省のもたれ合いの構図はあるし、放送と通信の融合を図ろうとする側から見れば、フジテレビVSライブドア、TBS対楽天問題の経緯からも明らかなように、既存の放送局はまさに「抵抗勢力」ということになる。しかし、それにしても竹中総務相の発言は、本来次元の異なる話をまぜこぜにして、一般社会への「分かりやすさ」の演出効果だけを狙っているとしか思えない。乱暴にすぎる。
 

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by news-worker | 2005-12-08 01:12 | メディア