2005年 12月 31日 ( 1 )

 

もはや戦前ではないか

 ことしは「戦後60年」だった。わたしは1960年の生まれだから、日本の敗戦から15年後に生まれたことになる。子どものころを思い返せば、もの心がついたころには家にテレビがあり、小学校のころには、我が家にはなかったけれども大抵の家には自家用車もあり、飢えた経験もなかった。1970年は大阪万博が今も強烈に印象に残る。「70年安保」や「よど号ハイジャック事件」があって、世相も恐らくは激動していたのだろうが、「高度成長」に首までどっぷりつかっていた子どもたちには、漠然と「世の中は明るい」という気持ちしかなかったように思う。中学、高校と進んでも、自分の未来と「さて何になろうか」と自分の可能性を信じることができていた。ちなみに大学受験では、その後の「センター試験」となる「共通一次試験」の第一期生となった。
 長じてこの20数年間は、新聞記者という職に就いてきた。この1年間は、初めてその立場を離れた1年だった。所属メディア組織からも少し距離を置き、労働組合専従役員という運動者の視点で日本の社会と向き合ったとき、痛切に感じるのは「もはや戦前ではないか」ということだ。

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by news-worker | 2005-12-31 11:29 | 身辺雑事