2006年 05月 07日 ( 1 )

 

新聞ジャーナリズムの再確立と販売正常化の即時達成が必要~特殊指定であらためて私見

 新聞の販売をめぐる「特殊指定」見直し問題で私見を整理してみた。結論としては、「特殊指定改廃に反対だが、そのためには公共財としての新聞ジャーナリズムの再確立と、販売正常化の即時達成が不可欠」ということになる。「販売正常化」とは強引な勧誘やルール違反の高額景品、無代紙などの是正だけではない。そうした問題も含めて、根源には新聞社(発行本社)の「部数第一主義」があり、そこから生まれる「押し紙」がある。そこから業界全体が脱却できるのかどうか、ルールに従った販売を確立できるのかどうかだ。同時に、新聞は商品としては言論、情報を扱う公共財のはずだが、その公共性が揺らいでいる。販売正常化を達成し、読者の負託に応えうる紙面のジャーナリズムが実現できるかどうかが、特殊指定問題の本質だと考えている。

 新聞社の収入は読者からの購読料と、広告費が2本柱となっている。広告費の単価は発行部数によって左右されるから、新聞社にとっては発行部数は最大の関心事となる。
 一方、日本では多くの場合、新聞社が系列の販売店を組織化している。販売店には、折り込み広告という独自の収入源があり、これも自店がどれだけの部数を扱っているかで異なってくる。従って、部数拡大は発行本社、販売店の共通の利益となっている。
 ここで「押し紙」の問題が出てくる。「押し紙」とは、厳密に言えば発行本社が販売店に対し、注文以上に押し付ける部数のことを言う。特殊指定の第3項で禁止されている。販売の現場では、定義はもう少し緩やかなようで、発行本社と販売店の間に「あうん」のような呼吸があることもあるようだ。また、発行本社からの押し付けではないが、やはり実売より多く販売店が注文する「積み紙」もある。
 いずれにせよ、見せかけであっても発行部数、扱い部数が増えれば発行本社、販売店とも収入増につながる。しかし、広告主に対しては詐欺的な行為だ。

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by news-worker | 2006-05-07 12:01 | メディア