「ほっ」と。キャンペーン

<   2005年 08月 ( 21 )   > この月の画像一覧

 

馬刺し、辛しレンコン、太平燕

 8月30、31日の2日間、新聞労連九州地連の定期大会に出席するため、熊本市に出張した。食は極めて充実。地元九州の組合の方々と焼酎で熱く語り合い、楽しい一夜を過ごした。
 熊本と言えば馬刺し。柔らかくクセがない。写真で赤身の手前に写っている白いものはタテガミ。首の部分の脂肪だと思うが、とろみの中に歯ごたえがあり、とても肉の脂身とは思えない。
c0070855_2229927.jpg


 もうひとつの名物は辛しレンコン。揚げ立てで、ただ辛いだけではなく香ばしい。それにしても不思議な料理。だれがどういうきっかけで作り出したのか。
c0070855_2230821.jpg


 最後は太平燕。タイピーエンと読む。熊本に着いてすぐ、昼食に食べた。要するに鶏がらベースの具沢山の春雨スープで、あっさりしていておいしい。どこにでもありそうだが実は熊本にしかない。熊本では学校給食に出ることもあるくらいポピュラーだ。福建省から伝わった料理が熊本で独自の進化を遂げたらしい。恐らく、長崎のチャンポンと同根ではないかと思う。シンガポールやマレーシアにも、チャンポンそっくりの麺を使う「ホッケン・ミー(福建麺)」という麺料理がある。福建省出身の華僑たちの足跡が、それぞれの地域に「食」として残っている。
c0070855_2231092.jpg

[PR]

by news-worker | 2005-08-31 22:32 | 食日記  

アメリカ社会のボリューム(UNI世界大会報告・番外編)

 昨日の午後、シカゴから無事に帰国。昨夜から今朝まで10時間ぐらい寝たのだが、まだ頭がぼんやりしている。この年にして初めてのアメリカ体験、しかも1都市だけだったが色々と興味深かった。
 食べ物は既にいくつか紹介したが、とにかくボリュームがすごい。この「ボリューム」がアメリカ社会のキーワードだろう。あの食生活ではこうなるだろうというぐらいに、まず人間のボリューム。早い話が、街を歩いていると肥満体型がやたらと目に付く。健康診断のたびに医者に注意を受けているわたしがまったく目立たない。バスやタクシーもでかい。帰りはホテルから空港まで3人でタクシーに乗ったが、3人分の荷物が楽にトランクに収まり、ブンブン飛ばす。ホテルのエアコンは寒いぐらいだった。部屋の中ではエアコンを切ってちょうどいいぐらい。廊下に出ると肌を襲う冷んやりした空気に、くしゃみが出たこともあった。
 往復ともシカゴ・オヘア国際空港を利用したが、何と滑走路が7本ありターミナルビルも4カ所。1日に国内外を結ぶ2千便が離発着するとか。ずらりと並んだ搭乗ゲートは、まるでバス乗り場のような雰囲気だった。
 共同通信の同僚がニューヨーク体験をネットで紹介し指摘していたけれども、まったくその通りで、アメリカが京都議定書に調印しない理由がわたしにもよく分かった。

 余談だがオヘア空港では入国審査はやたらと厳密で、入国目的をあれこれと聞かれた。しかも両手の人差し指の指紋採取と顔写真撮影つき。しかし出国の際は、航空会社のカウンターでチェックインすれば終わり。セキュリティー検査は厳しい(怪しい機内預けのスーツケースは、カギを壊してでも開けて調べる)けれども、パスポートに出国スタンプすら押さない。「来るやつは厳しく調べる。出るやつはとっとと出て行け」というこの国ならではの割り切りを感じた。

 なお、UNIの世界大会の模様は、UNIのHPにもアップされている(英語)。
[PR]

by news-worker | 2005-08-28 11:42 | 社会経済  

「Deep Dish Pizza」とステーキ

 25日の昼食は、他の日本の代議員らと4人で、シカゴ名物の「ディープ・ディッシュ・ピザ」を食べた。「深い皿」の名前の通り、厚みが約3センチ。周辺部のパン生地は5センチくらいはある。鉄鍋に入って出てきた。意外なことにトマトソースがさっぱりしていてチーズも控えめ。イタリアン・ソーセージやサラミの味わいがしっかり効いていておいしかった。ボリュームはやはりアメリカ流。4人だからとラージサイズを頼んだが完食できず。
c0070855_1352458.jpg


 25日の夕食はシカゴで食べる最後の食事らしい食事。「アメリカに来たんだから、やっぱりこれ」と、昼食を一緒にしたメンバーの意見は一致しステーキレストランへ。22オンスで約33ドル。安いか高いかは別にして、期待を裏切らない迫力だったが、さらに驚いたのは、おいしかったこと。20数年前、青森支局にいたときに米空軍三沢基地の取材で米軍のステーキを食べ「何と貧弱な味覚か」と思った記憶があるが、今回はジューシーで柔らかい肉そのもののうま味、といった感じで、アメリカ人の味覚への認識をあらためた。
c0070855_13515647.jpg

[PR]

by news-worker | 2005-08-26 13:53 | 食日記  

UNI世界大会 その5(終)

 UNIの第2回世界大会は25日午後、4日間の日程を終え閉会した。最終日の25日は「企業の強欲に警鐘を鳴らす」として、CSR(企業の社会的責任)をテーマに討論が行われた。
 4日間の議論を通じて感じるのは、本来は働く者の立場は一つのはず、ということだ。現実には労働組合の間にも色々な立場があって、時には労組同士が対立したりする。UNIが国際労働運動として「マイ・グローバル・ユニオン」を訴えるのも、現実はそうなっていないからに他ならない。とくに日本の労働組合は長らく企業内組合でやってきた。正社員を構成メンバーとする発想が抜きがたく残っており、ややもすれば「会社あっての組合」、つまり御用組合になってしまいがちだ。まず、自分たちの組織の外に目を向け、自分たちと同じように働きながら、権利が踏みにじられたままの人たちと向き合わねばならない。今、「労働組合」という権利がもっとも必要なのは、そうした人たちだ。労働組合を作ろうとしただけで解雇されかねない人たちを、わたしたち既存の労組が手助けしなくて、だれが救えるか。同じ働く者として、手を差し伸べることは、結局はわたしたち自身の権利を守ることにつながる。そのことを大会の議論から実感している。
 もう一つは、経営者との間合いだ。大会では何度か、「意識の高い経営者」「わたしたちのパートナー足りうる経営者」という意味の発言があった。労働者が一生懸命にサービスすれば顧客は満足する、顧客の満足は経営者に利益をもたらす、だから経営者は労働者との対話に誠実に応じる、という発言もあった。いわゆる「労使協調」とは少しニュアンスが違う労使のパートナーシップだ。経営者の方針には逆らわない、ということではない。むしろ労働組合がCSRその他の経営責任を不断に追及していてこそ、そのパートナーシップは生まれると思う。企業内組合が主流の日本だからこそ、労使のパートナーシップの問題には色々と考えることが多い。
 ともあれ、時差ぼけとたたかいながらの密度の濃い4日間だった。次回、第3回の世界大会は2010年に長崎で開催される。
[PR]

by news-worker | 2005-08-26 13:50 | 労働組合  

UNI世界大会 その4

 今日(24日)は昼食休憩中に、貧困の撲滅を掲げた屋外での集会があり、続いて印刷部会の代議員は、組合を弾圧しているシカゴ市内の印刷会社の事務所に行き、会社への抗議行動と社員への激励を行った。
 争議などの抗議行動は日本では、会社の事務所前に集まり、何人かが発言し最後はその場で全員でシュプレヒコールだが、米国式と言えばいいだろうか。会社事務所前の歩道を、一列の楕円形になってグルグルと歩きながら、歌を歌ったりシュプレヒコールを上げる。古い記憶だが、米国のジャーナリストのジョン・リードを紹介した映画「Reds」に、この米国式デモのシーンがあったと思う。
 とにかく明るく、が米国流だろうか。楽しい経験だった。日本に帰ったら一度、MICの争議支援行動などの際に試してみようか。
c0070855_1403567.jpg

[PR]

by news-worker | 2005-08-25 14:00 | 労働組合  

UNI世界大会 その3

 24日のUNI世界大会3日目の討論テーマは「あなたは一人で働いているのではない」。多国籍企業を対象に、労働組合の組織化が議論された。
 事例報告では、印刷、放送、ケーブルテレビなどを手がける多国籍企業「Quebecor(ケベコール)」での組合組織化が印象に残った。同社は印刷部門では米国やカナダをはじめとして北米、中南米、欧州とインドに160の印刷工場を持つ。UNIの印刷部会(新聞労連もここに所属している)が2000年から組織化に取り組んだ。そのうち米国の工場の従業員を対象にした取り組みでは、14カ国から120人のUNI加盟組合メンバーが参加。従業員への接触、説得活動(日本の労働運動風に言えばオルグ)を続けると同時に、同社の顧客、株主、政界にも圧力をかけ続け、労働組合の設立を同社経営側が妨害しないよう、けん制を続けた。
 組合設立にこぎつけたネバダ州の工場で働く女性も登壇。2003年10月に、目立たないようホテルで開かれた組合設立のプロジェクト会議に初めて参加。以後は月に1回から週に1回、会合を開いてネットワークを広げていった。仕事は印刷機へのインクの注入。根気と集中力がいるきつい仕事。労働組合についての勉強を続ける中で、仕事に必要な訓練を受けていない、従ってけがが多い、医療保険が高いのに給料は上がらずボーナスも1%だけ、など数々の問題が職場にあることを自覚するようになったという。本格的な労使協約の締結はこれからだが、組合ができて職場環境が良くなれば、仕事も楽しくなると思っているという。彼女は発言の締めくくりに「世界中のケベコールの労働者が団結すれば、会社にわたしたちの権利を認めさせることが可能だ」と話した。
 またドイツの労組の代表は、DHL(Deutsche Post World Net)が急速に世界中にネットワークを展開した中で取り組んでいる労働組合の組織化を報告。親会社だけでなく、それぞれの国でDHLの労働者の労働組合をつくり、経験を共有していきたいと、展望を話した。
 UNI印刷部会のミュラー委員長(フランス出身)も発言に立った。ケベコールの組合組織化は印象に残る出来事だが、すべての国で可能だろうか。国により労働組合の考え方も異なる中で、それぞれの産業、地域の中でどうやって意思決定を共有していくか。今後は、地域や各労働団体の間にある壁を取り除いていくことが必要だ、と指摘した。
 ミュラー委員長の指摘に、日本の労働運動の実情が頭をよぎる。グローバルどころか、一企業の中でさえ、組合が複数あって互いに敵視し合っているケースも少なくない。組合間の対立で、だれがいちばん得をしているかは明らかだ。ケベコールの女性労働者の「団結すれば、会社にわたしたちの権利を認めさせることが可能だ」という言葉は、そのままわたしたちにも当てはまる。

 余談だが、米国の労働組合の活動家は当然というか、みなブッシュ大統領が嫌いだ。オハイオ州出身の活動家は、登壇してまず「皆さんにおわびしたい。オハイオ州の投票結果が、最後にブッシュを当選させてしまった。次回の選挙ではそうならないようにすることを約束する」と話して、会場の笑いを誘った。
[PR]

by news-worker | 2005-08-25 08:05 | 労働組合  

ハンバーガー

 シカゴに到着した昨日の夜、UNI主催の簡単なレセプションがあったが、何せ1500人近くが参加しており、ろくに食べ物が口に入らなかった。レセプション終了後、同行の新聞労連書記と民放労連の代議員との3人で、シカゴの街へ。ミシガン湖に突き出た観光名所の「NAVY PIER(海軍埠頭)」へ行き、「BE BOP CAFE」という店に入った。アメリカに来たからには、まずこれ、とハンバーガーを注文した。期待を裏切らないでかさ。付け合せのポテトもどっさり。大味は大味なのだが、ビーフパテも焼き加減を注文できるくらい厚く、これはこれで「肉を食べている」という充実感があった。記憶は定かではないが、たしか7ドルか8ドルくらい。それほど安いわけではないが、損をした感じもしない。食べ終わって気がついたが、これでわたしもBSEの要注意グループの仲間入りかも。日本に帰っても、もう献血はできない?
c0070855_14325425.jpg

[PR]

by news-worker | 2005-08-24 14:33 | 食日記  

UNI世界大会 その2

 シカゴでのUNI世界大会2日目(23日)の中心討議テーマは「世界をdecent workに目覚めさせよう」。「decent work」とは、直訳すれば「適正な労働」ということになるのだが、それだけでは表現できない様々なニュアンスを含んでいる。強いて言えば、見合う報酬が得られる労働、搾取やごまかし、人種や性別などあらゆる差別や人権侵害がない労働、ということになるだろうか。例えば、同じ仕事をしているのに身分によって賃金が異なれば、それはdecent workとは呼べない。最近ではILO(国際労働機関)もこの概念の普及に力を入れている。
 UNI大会では、グローバルユニオンの構築と絡めて議論されている。近年は各産業分野で多国籍企業が幅を利かせ、国境を越えてやりたい放題をやっている。ならば、労働組合も国境を越えて連帯し、とりわけdecent workが実現できていない途上国などの地域の労働者を労働組合に組織化し、decent workを実現させねばならない、というのがUNI本部の問題提起だ。
 大会での議論では、やりたい放題をやっている多国籍企業の代表格として、小売流通のウォル・マートが再三、やり玉に上がる。労働組合を作ろうとした従業員を解雇したり、ドイツでは、組合結成の動きがあった店舗を何と閉鎖したり。
 一方、ある地域の労働者が目覚め、労働組合に組織化されると、多国籍企業はより安価で使い勝手がいい(つまり安い賃金でよく働き、しかも、いつでも解雇できる)労働力を求めて、別の地域に進出する。労働者から見れば、仕事に見合う報酬ではないとしても、仕事がないよりはマシ。多国籍企業は「底辺への競争」を労働者間にもたらすというわけだ。組織化をてこ入れすべき対象として、UNIがもっとも重視しているのは中国だ。これは実感として分かる。日本の産業界が果てしなきコストカットに追いこまれているのも、安価な労働力を背景に急成長してきた中国経済に立ち向かうためだ。UNIは、中国の労働者を労働組合に組織化し、UNIのメンバーに迎え入れて支援しなければ、中国にdecent workは実現できない、と説く
 UNIが目指すグローバルユニオンとは、中国などを含めて世界中にネットワークを持ち、多国籍企業との間で、地域を問わない普遍の労働協約を確立する労働組合運動だ。中国の労働者が、どんなに安い賃金と低劣な労働条件でも文句一つ言わずに働くいている限り、リストラをはじめとする日本の労働者の苦悩も終わらないだろう。
 討論では各国の代議員が入れ替わり、発言台に立ち、decent workの重要さを強調し、実践の事例を報告した。国境のないグローバルユニオンへ、まず必要なのは、自らの組合の外に目を向け、労働組合に守られていない人たちに何が起きているかを直視することだろうか。わが身を振り返れば、ため息が出るくらいに困難で長い時間がかかる課題だが。
c0070855_14135553.jpg

[PR]

by news-worker | 2005-08-24 14:17 | 労働組合  

UNI世界大会 その1

 シカゴにいる。東京と時差14時間。こちらは朝の8時だが、東京では午後10時。時差ぼけで眠い。
 出張の目的であるUNI(Union Network International)の第2回世界大会は昨日(22日)夜、シェラトンホテルのボールルームで開会式があった。代議員、オブザーバー、ゲストを含め参加者は1500人くらいか。UNI幹部や来賓のスピーチの合間に、大道芸のパフォーマンス、シカゴの黒人の子どもたちのゴスペル合唱などが入り、にぎやか。
 UNIとは、いくつかの国際的な産業別労働組合組織を統合した国際労働団体。発足は2000年と新しく、今回は01年に続く2回目の世界大会となる。業種別にカバーしているのは印刷、放送・出版・文化、テレコム(通信・郵便)、商業・金融などで、新聞労連は印刷部会へ加盟している。ちなみに第3回世界大会は2010年に日本で開催することが内定している。
 今日から3日間にわたって行われる大会討論のテーマは大きく3つ設定されている。「グローバルユニオンを目指す」「組合組織を強化する」「企業の強欲を許さない」だ。開幕式のスピーチでは「労働組合は組合員の給料を引き上げてきた。成功だった。しかし、一日を2ドル以下で暮らさなければならない労働者がまだ大勢いる」という指摘もあった。
 従来の慣行に縛られ、なかなか既存組織の外に視野が広がらない日本の労働組合には耳が痛い。あるいはそもそも、指摘されていることの意味が理解できないかもしれない。労働組合という権利を手にしているものが、その権利を手にできていない人たちに連帯を呼びかけよう、手を差し延べよう、ということだ。ちなみに今回の大会のテーマは「imagine」。ジョン・レノンのあの詩の通りだ。労働運動のスタイルという点でも、今回は学ぶことが多い。

ホテルの窓からの夜景。シカゴの街は、古い建物と新しいビルの調和が取れていて、落ち着いた雰囲気だ。
c0070855_21561850.jpg

[PR]

by news-worker | 2005-08-23 21:57 | 労働組合  

別会社合理化

 きょう(21日)は栃木県の地方紙の全下野新聞労働組合の定期大会で来賓あいさつをした。下野新聞社では経営側が印刷部門の別会社化と当該職場の社員の転籍を労組に提案し、労使関係に緊張が高まっている。
 新聞産業で進んでいる別会社化合理化は、いずれ機会をあらためて詳しく書きたいが、目的は人件費の抑制、労働条件の切り下げにほかならない。なかでも下野新聞社のケースは悪質だ。転籍と言えばソフトに聞こえるが、ようするに印刷部門を発行本社から切り離して別会社化し、社員もいったん解雇したうえで、賃金を切り下げて再雇用する計画。一方的なリストラだ。他社は少なくとも本社員には出向の形を取って、従来通りの賃金や労働条件を保障している。下野新聞の計画の悪質さは際立っている。
 論点は多岐にわたるのだが、到底のめる話ではない。一言で言って、わたしは腹が立っている。人を人として認めないに等しい。何としてでも撤回させたい。そのための全下野労組への支援を秋以降、強めていく。そのわたし自身の怒りと決意を、きょうのあいさつでは全下野新聞労組の皆さんに話した。

 明日からは、シカゴに出張。新聞労連が加盟する国際組織「Union Network International(UNI)」の世界大会出席のためだ。帰国は27日の予定。実は米国訪問は初めて。8月は忙しい。
[PR]

by news-worker | 2005-08-21 23:20 | 全下野新聞労組の闘争