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靖国参拝支持が51・5%~共同通信調査

 前回のエントリーで「関心がある」と書いた小泉首相の靖国神社〝強行参拝〟に対する世論の反応が判明した。共同通信が15-16日に実施した緊急電話世論調査では「参拝してよかった」が51・5%を占めた(共同=東京新聞)。
(引用開始)
次期首相の参拝44%反対 靖国で世論調査
 小泉純一郎首相が終戦記念日の15日に靖国神社を参拝したことを受け、共同通信社は15日午後から16日にかけて全国緊急電話世論調査を実施した。首相の「8・15参拝」について「参拝してよかった」との回答が51・5%で半数を超えたが、次期首相に関しては「参拝すべきではない」が44・9%、「参拝すべきだ」が39・6%で反対派が上回った。同神社に合祀(ごうし)されている第2次世界大戦のA級戦犯については「分祀(ぶんし)した方がよい」が60・4%に上った。
(引用終わり)

 あらためて、15日の靖国神社周辺の報道をみれば、朝から単なる野次馬ではない、もう一歩踏み込んで「小泉応援団」的な参拝客が多く、小泉首相到着時には、とりわけ若い層が歓声で出迎え、携帯電話のカメラで必死に首相の写真を撮っていた様子が記録されている。報道の記事、あるいはブログの書き込みを見ても、参拝を支持する人たちの理由は「中国や韓国の外圧に屈しなかった」という点が多数派のように感じる。小泉首相自身が15日の釈明会見で、真っ先にこの点を力説したことが功を奏し、「51・5%」という数字につながったとみていいのではないか。つまりは、扇動者によるナショナリズムの高揚だ。
 一方で、次期首相については「参拝すべきでない」が44・9%と、「参拝すべき」の39・6%を上回ったことは、どう考えればいいのだろうか。
 仮説だが、小泉首相は理屈にならない理屈を振り回して参拝を強行したけれども、それでもA級戦犯には戦争責任があると言い切り、一応ながら戦争を否定して見せた。しかし、次期首相に当確も同然の安倍晋三官房長官は、A級戦犯の戦争責任も、戦争そのものの否定も、決して明確に断じようとしない。調査に回答した人たちが、「次期首相」と問われて頭に浮かべるのは安倍長官だろう。「外圧に屈するべきではない」と考えた過半数の人たちも、だからと言って、本気で北朝鮮や中国と戦争を起こしかねない政治家を支持しているわけではない、ということか。
 もうひとつ仮説を立ててみる。小泉首相の参拝をめぐっては、きのう15日だけでも様々な観点からの分析、検討、批判、批評がなされた。戦争を肯定する靖国神社のそもそも論、憲法が定める政教分離など、「中国、韓国の外圧云々」以外の本質的な論点にあらためて触れた人たちの中に、「まあ、今回限りはしょうがないが、やっぱり首相の公式参拝はまずいよね」と考える人が出ている、とは考えられないだろうか。
 他の世論調査結果も見ないと断定的なことは言えないのは当然だ。それを前提としてだが、「51・5%」という数字は十分衝撃的ながらも、そのまま戦争肯定ということではないかもしれないと、少し楽観的に考えている。

追記 8月16日午後10時半
 読売の世論調査結果も判明。小泉首相の参拝支持は53%、支持しないは39%。次の首相の参拝については、「賛成」が計43%、「反対」が計39%だった。大まかな傾向は共同通信の調査結果と同じと言っていいだろう。
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by news-worker | 2006-08-16 22:14 | 平和・憲法  

小泉首相がとうとうこの日に靖国参拝

 小泉純一郎首相が15日、靖国神社に参拝した。かねてから予測されていたことであり、あらためて驚くことでもなくなっている。首相が靖国神社に参拝することのどこに問題があるかについても、既にありとあらゆる論点が出尽くしている感があるので、ここでは触れない。わたし自身の考えは、「憲法違反」であり明確に「反対」だ。
 少し突き放して眺めてみて感じることを書いておきたい。
 ひとつは「公約」のことだ。小泉首相が8月15日にこだわり、最後のチャンスの今年、強行したのは、5年前の自民党総裁選での公約だったからだ。当時、総裁選の取材グループにいたから、この公約の唐突感はよく覚えている。遺族会の支持を取り付けるために、まったく突然に「8月15日の靖国参拝」を言い出した。その以前から、いわゆる「靖国問題」はあった。しかし小泉総裁候補はそれまでは格別関心を示さず、参拝にも熱心ではなかった。

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by news-worker | 2006-08-15 13:31 | 平和・憲法  

昭和天皇メモ報道の危うさ

 少し前の話になってしまうが、日経新聞がスクープし、各紙が大きな扱いで後追いした昭和天皇の靖国発言メモ問題。報道の論調にずっと違和感を覚えていた。昭和天皇の戦争責任と正面から向き合わずに来ているメディアの皇室報道の本質と直結した問題だと思ったのだが、なかなかその違和感をうまく表現できずにいた。簡潔に問題を突いた一文があるので紹介する。「憲法メディアフォーラム」の「今週のひと言」。
今週のひと言【昭和天皇論の危うさ】(7月28日更新)
 靖国神社のA級戦犯合祀に、昭和天皇が不快感を示していたとするメモを、日経新聞がスクープした。反響は大きかったが、その後の議論には危うさを感じる。全国紙の社説で見てみよう。
 「富田長官メモ 首相参拝は影響されない」とした産経は、論理が千々に破綻しており脇に置く。相対的に最も冷静だったのは読売で、「A級戦犯合祀 靖国参拝をやめた昭和天皇の『心』」とした。朝日は「A級戦犯合祀 昭和天皇の重い言葉」と題し、不参拝は国民統合の象徴として賢明だったとの論。毎日の見出し「昭和天皇メモ A級戦犯合祀は不適切だった」は、文面とともに相当に誤解を招きやすい。日経の「昭和天皇の思いを大事にしたい」は一番露骨で、文中でも「そうした昭和天皇の思いを日本人として大事にしたい」と主張した。
 共通する問題は主に二点だ。第一は、昭和天皇自身の戦争責任を等閑に付していること。第二は、天皇が言うのだから首相は参拝すべきでない、という思いが透けて見えることだ。そういう姿勢は、国民主権の日本国憲法から最も遠いものだ。昭和天皇が「参拝すべきだ」と言えば、今度はそちらへ振れるというのだろうか。


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by news-worker | 2006-07-29 05:05 | 平和・憲法