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学生が感じた“社風”

 新聞労連の集会や行事を手伝ってくれた学生たちの作文をゼミ形式で添削している。先週の土曜日の午後、3回目のゼミを開いた。大手マスコミは入社選考シーズンまっさかり。学生たちも必死だが、面接などを通じた彼らなりの各社評価がおもしろかった。
 ある大手新聞社は尊大。面接日時の連絡の電話でも、一方的に用件を告げ、こっちの都合など聞こうともしない。筆記試験では、監督係の社員が携帯電話でメールを打っていたという。
 この新聞のライバルを自認する別の大手新聞社は、面接担当者がやたらに恐い。最後に「質問があれば何でも聞いて」と言うので、学生が「最近、新聞記者のブログが増えていますが、御社は自社の記者が社外で意思表示することにどう対応しますか」と聞いたところ、まず、この担当者は「ブログ? なに、それ」「『ガ島通信』? 知らないなあ」。概要を学生が説明すると「我が社としては、社外で記者が意思表示することは認めないでしょう」との答えだったという。
 政治との距離が問われている公共放送は、意外だが評判がいい。応対がとてもていねいで、「ここで働きたい」と思わせる雰囲気があるという。
 “教え子”のうち、「最終選考に残りました」と嬉しい報告をしてきた学生もいる。作文ゼミでは、新聞のいいところ、悪いところ、記者の働き方、すべてを話した。それでも皆、新聞記者をやりがいのある仕事と感じている。共通しているのは、隠れている問題を自らの手で掘り起こし、社会に届けたい、という思いだ。彼らの「熱さ」に触れて、わたし自身、あらためて初心を思い起こしている。彼らの健闘を願っている。

by news-worker | 2005-04-13 11:45 | メディア  

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