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ヒロシマの継承

 5-6日は広島出張。6日朝の原爆死没者慰霊式・平和祈念式に参加した。昨年に続き2回目の経験。式典に続く形で、午前11時からは中国新聞労組が主催する「碑前祭」にも参加。広島原爆では、新聞産業で働いていた人たちも犠牲になった。中国新聞はもちろん、同盟通信(共同通信、時事通信の前身)や朝日、読売、毎日、西日本など。中国労組は1983年から慰霊碑建立の運動に取り組み、85年に完成させた。以後、毎年8月6日に、社員の遺族やOBを招いて慰霊祭を行っている。
 わたしはあいさつで、戦後60年の今、時代は「戦前」に戻っているとの指摘があること、新聞が「表現の自由」「知る権利」を守ろうとしているのかを問い直し、戦争への道を許さないジャーナリズムを発信していかなければならないこと、などをお話しした。
 その後の交流会では、70代、80代の遺族の方の何人かが、自らの被爆体験を話した。話し始めると、堰を切ったように一気に話す。60年たった今も、話すうちに涙が流れる。体験を文字に記録することはできるだろう。しかし、この涙はどう記録し、次の世代へ伝えればいいのか。「被爆体験の継承」は、ジャーナリズムだけではなく、広島全体の課題になっているという。

 中国新聞労組は戦後60年の記念事業として、10年前に作成した「ヒロシマ新聞」をウェブ化した。ぜひ、ご覧ください。

by news-worker | 2005-08-07 06:52 | 平和・憲法  

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